国立民族学博物館 2023年6月11日
第20回 音楽の祭日 2023 in みんぱく
第二部 13:55~14:20
カポエィラ ビリンバウ オーケストラとは?
大人数でカポエィラの主楽器である弓状の楽器-ビリンバウを使って、ブラジルのアフリカ由来のリズム(アフロブラジル音楽)を演奏するグループです。リズムに合わせて、カポエィラの歌や動きも披露します。パーカッション(太鼓)はカポエィラでも使う、アフリカ由来の宗教(カンドンブレ)に使われる神聖な太鼓(アタバキ)です。
私たちの音楽の祭日での演奏は、コロナ禍のオンラインパフォーマンスを合わせると今回で5回目になります。「音楽の祭日 2023 in みんぱく」に出演するために集まったメンバーは、京都のカポエィラ アンゴーラのグループ インジンガ 、大阪のカポエィラグループ GUETO OSAKA 、パーカッショニスト XEIG などが集まり、子供から大人まで集まり、総勢22名で演奏をしました。
コロナの状況が少しずつ落ち着いてきて、さまざまな表現者と同様、活動を続けていくことができています。このような素晴らしい場で演奏をすることができて一同とても嬉しく思い、光栄に感じています。
私たちは演奏を通して、みんなの心が一つとなり、より元気で強い気持ちになれることを願っています!
音楽の祭日 in みんぱく 2023 パフォーマンス動画
「音楽の祭日 2023 in みんぱく」 (2023年6月11日)
カポエィラ ビリンバウ オーケストラのパフォーマンス
演目の紹介 (13:55-14:20)
1. Intro Ijexá - イントロ イジェシャ
2. Angola - アンゴーラのリズムとゆっくりとしたカポエィラの動き
3. Jogo de Dentro - ジョゴ ジ デントロのリズムと速いカポエィラの動き
4. Iúna - イウーナのリズム
5. Cavalaria - カヴァラリーア
1. Intro Ijéxa - イントロ イジェシャのリズム
ビリンバウやアタバキ太鼓といったそれぞれの音をお聴きください。
2. Angola - アンゴーラのリズム 歌と動き
カポエィラ・アンゴーラ流派で用いられる基本のリズム。ゆっくりでリズミカル。基本のリズムとたくさんのバリエーションをお楽しみください。動きはゆっくりと地面に近い動作で、舞踊をしながら、二人が攻防を仕掛けて遊びます。
みんなで歌う歌
Angola êe, Angola ê, Angola
(*コーラス Angola êe, Angola ê, Angola)
アンゴーラ エエー アンゴーラエー アンゴーラ
(*コーラス アンゴーラ エエー アンゴーラエー アンゴーラ)
*カポエィラはアンゴーラ(アフリカ)起源ということを示す歌です
3. Jogo de Dentro - ジョゴ ジ デントロのリズム
カポエィラの歌と動きの紹介
よりエネルギッシュでパワフルなリズム。カポエィラの動きもお楽しみください。
みんなで歌う歌
Tiene Pamodzi Nintima Umozi
(*コーラス Tiene Pamodzi Nintima Umozi)
Oo Limba
(*コーラス Oo Limba Moio)
Oo Limba
(*コーラス Oo Limba Moio)
(*コーラス Tiene Pamodzi Nintima Umozi)
ティエーネ パモーゼ ニンティンマ ウモーゼ
ティエーネ パモーゼ ニンティンマ ウモーゼ
オォ リンバ
オォ リンバモーヨ
ティエーネ パモーゼ ニンティンマ ウモーゼ
*意味:みんなが共に集まり一緒になることで、強い一つの心になる
Tiene Pamodzi ティエネ パモーゼ
この歌はアフリカ南部(ザンビア、モザンビーク、南アフリカなど)で長年続いた内戦の中、みんなの心を一つにするために歌われた曲です。
4. Iúna - イウーナのリズム
カポエィラで用いられるビリンバウのリズム。リズムの名前はブラジル特有の鳥が由来。このリズムはさまざまな場面で演奏され伝承されています。みんなの一体感が特に感じられることと感情を揺さぶるようなリズム感が特徴です。
5. Cavalaria - カヴァラリーアのリズム
騎兵隊という意味を持つこのリズムは、馬の走る音に似ている(パカランポカラン...)。
かつては法律で禁止されていたアフリカ系の人々の文化は、馬に乗って取り締まる警察(騎兵隊)がやってきた際にこのリズムを弾いて仲間に知らせました。広場や公園、道端でカポエィラをしていた人たちは、このリズムが聴こえてくると、一目散に逃げたと言われます。今日では以前よりは差別や偏見が少なくなってはきているものの、まだまだ平和な世の中は訪れてはいません。この力強いリズムを演奏することで、より良い社会になるように祈っています。
みんなで歌う歌
O Nzambi Nzambi o Ki Nzambi Ê
O Nzambi Nzambi o Ki Nzambi Ê
O Ki Nzambi Ê, O Ki Nzambi Ê, O Ki Nzambi Ê
(*Coro)
オザンビ ザンビ オキ ザンベー
オザンビ ザンビ オキ ザンベー
オキ ザンベー、オキ ザンベー、オキ ザンベー
(*コーラス)
*意味:神々を創造した最大神を讃え、
生命、生きる喜びを讃えてます。
ビリンバウとは?
アフリカ由来のブラジルで生まれた弦楽器です。約150cmの木の棒に針金を張り、半分に切った瓢箪(ひょうたん)をはめ、音を共鳴させます。細い棒とシェーカーを持って弦を弾き、コインで音階を変えます。さまざまなリズムを叩くことや、瓢箪をお腹にあてたり離したりすることで共鳴音を変え、バラエティーに富んだ音色を演奏することができます。
カポエィラで使用する主要な楽器のとして知られますが、古来から存在する瓢箪を使った楽器の形状とされます。
カポエィラとは?
ビリンバウ、パンデイロとアタバキなどの打楽器を演奏し、みんなで円を作って歌を歌います。円の中には二人のみが入り、攻防を仕掛けるダンス舞踊を行います。ブラジルでは国技とされ、ユネスコの無形文化遺産として登録されていますが、そんな誇りにできる素敵な文化として認められるまでの道のりは長く、数世紀も続いたポルトガル人によるアフリカとの奴隷貿易とその後の植民地支配という歴史によって長い間アフリカ由来の全ての表現は禁止されていました。今日でも差別と偏見に抵抗をしながら、スポーツや教育としての活動の場にまでも浸透し、ブラジルの誇れるアフロブラジル文化として伝承と継承をされています。
・昔の儀礼的なカポエィラ・アンゴーラ
・型を定め格闘的なカポエィラ・ヘジオナウ
・近代的でミックスされたカポエィラ・コンテンポラーニャ(コンテンポラリー)
大きく分けるとこのような流派に分けることができますが、流派に関わらず、同じ目的でお互いを尊重し合い、交流することができるのがカポエィラの最大の魅力です。
参加メンバー
カポエィラグループ ゲトカポエイラ大阪 GUETO CAPOEIRA OSAKA
パーカッショニスト XEIG
>アフロブラジル文化に感銘を受け、リズムオーケストレーションを使用した大人数での演奏構築から、個人では電子楽器と生楽器を用いてサウンドスケープ的な音を制作している。
カポエィラに興味のある方は↑是非お問合せください!
Comentarios