
グループ インジンガ(NZINGA)について

カポエィラ アンゴーラ グループ インジンガ(Grupo de Capoeira Angola Nzinga)とは ブラジルのバイーア州、サルバドールに本部を置き、師範の元、カポエィラ・アンゴーラをバントゥ系アフロ・ブラジル文化として継承し保存する非営利目的のグループです。現地の師範たちの教えのもと、日々の音楽と動きの練習を通じて、カポエィラのもつ精神性や哲学を学んでいます。
カポエィラ・アンゴーラとバントゥ文化の伝統的価値を保存することを目的とし、教育的側面に重点を置きます。それは日々の練習から、ホーダ(演舞)、出版物、話し合い、アート、そして社会活動などを通して学びます。
グループの師範はメストラ ジャンジャ、メストラ パウリーニャ、メストレ ポロッカ、メストレ チアォン・カルヴァーリョ、メストラ マノ。師範や準師範、指導者を通しカポエィラ・アンゴーラの「父」であるメストレ パスチーニャの教えを伝えます。
師範たちの教えのもと、パスチーニャ系アンゴーラ流派の継承をかかげて活動しています。私たちのグループの特徴のひとつとして、カポエィラ・アンゴーラの学びを通してよりモラルのある人間作りを行う活動があります。現代社会にあわせた人権の尊重、非暴力主義、社会的平等、ウィメンズエンパワメント、女性への暴力の反対、シングルマザー(母子家庭)支援、子供たちの教育、人種・性差別に対する理解などに取り組んでいます。なによりも日々の練習を通じて、個々への尊重、自分自身をも含む思いやりの気持ちを養えるように心がけています。
インジンガ京都は京都市内を拠点に活動する支部です。
当グループはブラジル国内と世界各国に支部と拠点をおき、活動を続けます。
その他、ワークショップ、パフォーマンス、ボランティア活動、イベント出演なども積極的に行っています。
ビリンバウ・オーケストラ
カポエィラの主楽器、ビリンバウを中心に形成するオーケストラです。この活動により、カポエィラのリズムだけでなく、アフロブラジル音楽のリズムを学び、継承することが目的です。
Berimbau Orquestra


音楽の祭日2019 みんぱく/カポエィラ ビリンバウ オーケストラ Berimbau Orquestra

iuna

Orquesta de Berimbau Grupo N'zinga ritmo Iúna

Orquesta de Berimbau Grupo N'zinga ritmo Cavalaria
当グループの師範について
当グループの役割
Mestre, Mestra / メストレ、メストラ / 師範
Contramestre, Contramestra / コントラメストレ・コントラメストラ / 準師範
Treinel, Treinela / トレイネウ・トレイネイラ / 指導員
Aluno, Aluna / アルーノ・アルーナ / 生徒
Mestras メストラ/女性師範
-Janja(ジャンジャ) / Salvador - Bahia / サルバドール、バイーア州
-paulinha(パウリーニャ) / Salvador - Bahia / サルバドール、バイーア州
-manô(マノ) / Fortaleza - CE / フォルタレーザ、セアラー州
Mestres メストレ/男性師範
-poloca(ポロッカ) / Salvador - Bahia / サルバドール、バイーア州
-tião carvalho(チアォン カルヴァーリョ) / São Paulo - SP / サンパウロ
contraMestras コントラメストラ/女性準師範
-Ana(アナ) / Buenos Aires - Argentina / ブエノスアイレス、アルゼンチン
-bruna(ブルーナ) / Salvador - Bahia / サルバドール、バイーア州
contraMestres コントラメストレ/男性準師範
-Adrian(アドリアン) / Rio de Janeiro - RJ / リオデジャネイロ
-Alê(アレー) / São Paulo - SP / サンパウロ
-dênis(デニス) / Brazilia - DF / ブラジリア
-gabriel lima verde(ガブリエル リマ ヴェルジ) / São Paulo - SP / サンパウロ
-HEIKO(ハイコ) / Marburg - Germanu / マールブルグ、ドイツ
-joão(ジョアォン) / Brazilia - DF / ブラジリア
-jose(ジョゼ) / Cali - Colombia / カリ、コロンビア
-kosuke(コウスケ) / Kyoto - Japan / 京都
-raphael(ハファエウ) / New York - NY / ニューヨーク
-zé(ゼー) / Brazilia - DF / ブラジリア

2014年と2018年にはメストラ ジャンジャ、メストラ パウリーニャ、メストレ ポロッカの3名を日本に招聘し、京都・東京・金沢・高岡でワークショップを開催。
2016年にはメストレ ポロッカが来日。京都支部をはじめ、東京でもワークショップを行い、カポエィラ練習生に教えを説いています。
なかでもメストラ ジャンジャとメストラ パウリーニャはカポエィラ・アンゴーラ界では珍しい女性師範としてブラジル国内だけでなく、全世界で女性のアイコンとなる存在として活躍しています。
左から:メストラ パウリーニャ、メストラ ジャンジャ、メストレ ポロッカ

Mestra Janja -メストラ ジャンジャ
Rosângela Costa Araújo - ホザンジェラ コスタ アラウージョ
カポエィラ師範。教育学博士でバイーア連邦大学教育学部で教鞭を執る。1983年より、ブラジル、バイーア州サルバドール市のグループGCAPで学び、準師範となる。長年、人種差別や性差別の問題に取り組む活動をしているほか、アフリカ系文化や教育、ジェンダーに関する研究を行う。2017年にはアメリカ、ワシントンD.C.で行われた「ウィメンズカンファレンス20周年」(FICA主催)に招待される。大きな発言力をもつ女性師範として注目されている。2014年に続く二度目の来日。
Mestra Paulinha -メストラ パウリーニャ
Paula Cristina da Silva Barreto - パウラ クリスチーナ ダ シルバ バヘット
サンパウロ大学社会学博士、バイーア連邦大学社会学部で教鞭を執る。人種差別とその社会的抵抗、文化とアイデンティティをテーマとして授業を行い、多数の本を執筆。1983年より、ブラジル、バイーア州サルバドール市のグループGCAPで学び、準師範となる。長年、カポエィラと社会のなかでの性差別や人種差
別をなくす活動を行なっている。2017年にはアメリカ、ワシントンD.C.で行われた「ウィメンズカンファレンス20周年」(FICA主催)に招待される。カポエィラ界で女性師範として重要な役割を担う。2014年に続く二度目の来日。


Mestre Poloca -メストレ ポロッカ
Paulo Barreto - パウロ バヘット
バイーア連邦大学職員。本部サルバドールの日々のレッスンや活動を担い、地元の子供達の教育に努める。1983年より、ブラジル、バイーア州サルバドール市のグループGCAPで学び、準師範となる。2014、2016年に続く三度目の来日。子供との対話を得意とし、前回は京都と東京で大人と子供向けのワークショップを行なった。
Mestre Tião Carvalho
-メストレ チアォン カルヴァーリョ
マラニャオン州出身。サンパウロでは伝統芸能のメストレとしても知られる。


Mestra Manô -メストラ マノ
グループ インジンガの設立時代からの生徒で、2020年にメストラ(師範)として認められる。
グループ名の由来

インジンガ女王 Queen Nzinga - Rainha Nzinga (1581-1663)
当グループ名の元となった人物。
インジンガ インバンジ ンゴーラ(Nzinga Ngola Mbandi) はンドンゴ(アンゴラ)マタンバ王国の女王。アフリカの歴史のなかでヨーロッパからの植民地に抵抗した人物として知られる。ポルトガルによる奴隷狩りと領土拡大の目的による侵略から40年もの間交渉をし続けた。1576年に始まったポルトガルによる中央アフリカへの侵略はンドンゴから始まり、その名前をアンゴラに改名、首都ルアンダを設立し、奴隷貿易の中心とした。インジンガ女王の父親であるンゴーラ キルアンジ王(Ngola Kiluanji)も自国の領土を長年侵略者から守り、弟のンゴーラ ンバンジ(Ngola Mbandi)は後に屈服し、奴隷貿易ができないほど国は取り乱される。そこでポルトガルは平和調停を結ぶことにし、その際国王は自国の独立を確保するため、自分の妹であるインジンガを交渉相手として送る。しかしポルトガルは結んだ協定を守らず、植民地化を続ける結果となる。インジンガ女王は、外国による自国への圧力に決して折れず、兄弟が降伏しても抵抗を続ける。弟の謎の死の後、正式にンドンゴ王国の女王となる。奴隷制から逃げることのできた人々や、ポルトガルより訓練されたアフリカの軍人たち、ジャガ戦士(Jaga warriors)と同盟を結ぶことで抵抗の場としての集落キロンボ(Quilombo)を作りあげる。後々、この形の集落はブラジルでの逃亡奴隷たちによる大集落 ズンビ ドス パルマーレス(Zumbi of Palmares)の元となる。
インジンガ女王はポルトガルへの抵抗を続け、自国の平和を人生の最後まで守り続けた。
グループ インジンガ 京都について
京都支部は本部の師範の教えを伝え学ぶため、日々の練習や活動を行っています。
準師範コウスケを代表とし、指導員のエミリとユウミにより、グループの運営と管理を行っています。
普段の練習では、主要楽器であるビリ